活字！

月魚:三浦しをん

ちょっと前から気になっていて、本屋でチラ読みして良かったので買ってしまいました
三浦しをんの作品はエッセイ一冊持ってるのと短編集立ち読みしたくらいだけど文体はわりと好きだったし、あとはキャラクターがよければと思っていたのです
本は薄っぺらいし、難しい話ではないので読むのに1時間かからなかった
というか、すごく読み進める気の起きる作品だったからサクサク読んでしまえるの

個人的にはすごいおもしろかった
わたしが知らないだけかもしれないけど、あんまり見たことないシチュエーションで新鮮
文体はとても好き
描写や時間軸が不明でわかりにくいとこもあるけど、深くを追わないなら問題なく、読みやすいしわかりやすい
さすがプロ、文章ちゃんとしてるから、適度に重みもある
でも、趣味つめこんでで書いてますって感じの軽さもあって、ちょうど良い
三浦しをんの作品をもっと読みたいとおもった

キャラクターが俺得すぎてどこに何をぶつけたらいいかわからない苦しい
汚い風貌の人がでてこないとこも得した気分ｗ
これはなんか、しばらくしたらコミカライズすべき
すっごく絵がきれいで、透き通った表現の描ける人が良い！


何が一番おもしろかったって、物語の軸にも匹敵する上に下衆なのであんまり言えないけど、痒いくらいのもどかしさ
これ、全くの邪念を持たずに読んだらいったいどんな気分になるのだろう
違和感を覚えるのか、何とも思わないのか
わたしは、前評判のせいもあり邪念ばかりが渦巻いていたので、最後まで甘酸っぱい感じにしかならなかったけど
最後ギリギリまでまちがいを犯さない二人にやきもきさせられた・・・続きとかあったら大変な事態だ
文庫かきおろしラストと、それに続くあさのあつこの解説が歪みねぇ
歪みねぇにも程がある、素晴らしい


もっかいよみたいけど、やらねばならぬことがある><
ああでも、久しぶりに活字を吸収できて気持ちよかった